私も時々、読書してんだわさ。







大学生の頃は、貪るように詩や小説や哲学書を読み耽っていたんだわさ。一応、文学部でしたから。
ボードレール、ランボー、イエイツ、ニーチェ、ドストエフスキー、ポー、カミュ、フローベール、モーパッサン、芥川龍之介、森鴎外、泉鏡花…理解するしないは別としてね?
一番好きだったのは、夏目雅子…否、漱石。とりあえず全作品、読破しました。
今年に入って読んだのは…
伊坂幸太郎さんの『フィッシュストーリー』『ラッシュライフ』、百田尚樹さんの『永遠の0(ゼロ)』、池波正太郎さんのエッセイ『映画を見ると得をする』(再読)『芝居と映画と人生と』、村上春樹さん訳・サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、江國香織さんの『真昼なのに昏(くら)い部屋』。
どれもそれぞれ素晴らしかったでごわす。
伊坂幸太郎さんは、今まで『アヒルと鴨のコインロッカー』に『ゴールデンスランバー』と映画は観ていたのですが、読んだ事はありませんでした。
『フィッシュストーリー』は、珠玉の短編集。中でも『ポテチ』と云う短編は、マジ感動しまっせ。
『ラッシュライフ』は、幾つもの人生が交錯する群像劇。「一体、どんな頭の構造をしているんだ?」と思ってしまう程、緻密な作り。名言がぽつりぽつりと出て来る…
「芸術家に必要なのはパトロンだよ。それは昔から変わらない。芸術家に欠けているものは生活力だからな。才能と努力以外で言えば、画家に必要なのは理解ある助言者などではなくて、ただの金だ」
「金や地位を重んじる現実的な女は、人を信頼して裏切られる真面目な男よりは、よほどしっかりしているはずだ。地面の上に立っているかどうかも疑わしい男よりも、履いている靴がどこのブランドであるかを気にするOLのほうが、よほど頑丈だ」
「誰だって初参加なんだ。人生にプロフェッショナルがいるわけがない。まあ、時には自分が人生のプロであるかのような知った顔をした奴もいるがね、とにかく実際には全員がアマチュアで、新人だ」
これらを読んで「成程、売れている訳だ」と実感しました。伊坂作品、次は何を読もうかしら♪
『永遠の0』は、読書家として知られる児玉清さんの推薦文に惹かれて思わず買っちまった本。「娘に会うまでは死ねない」と云っていた男が、何故自ら零戦に乗り命を落としたのかを調べていく孫の話。
確かに胸が熱くなりますが、特にガツンと来たのは下記の部分…
「お母さん、ごめんなさい、と心の中で叫んだ。私の一生は幸せでした。お母さんの愛情を一杯に受けて育ちました。もう一度生まれることがあるなら、またお母さんの子供に生まれてきたいです。出来るなら、今度は女の子として、一生、お母さんと暮らしたいです」
ダラダラよだれを…ちゃうちゃう、涙を流さずにいられまへん。我々のような〈戦争を知らない人間〉は、是非とも読むべき一冊であります。
池波正太郎さんの『映画を見ると得をする』は、私の映画鑑賞のバイブルであります。もう一度読みたくなって散らかった部屋を探したが見つからずに、仕方なく買って再読しました。
とにかく映画を観る事がいかに有益であるかを、熱く語っておられるのでありまする。映画ファンでない方にこそ読んで頂きたい一冊。
サリンジャーの『キャッチャー山倉』…でなく『キャッチャー・イン・ザ・ライ』は、青春小説の傑作。前にもちょこっと書きましたが、主人公ホールデンの知的でユーモア溢れる言葉の数々に、吹き出してしまうんですわ。
ホールデンと、その恩師であるミスタ・アントリーニとの場面が素晴らしい。アントリーニが、こんな事を云うのよ…
「なかんずく君は発見することになるだろう。人間のなす様々な行為を目にして混乱し、怯え、あるいは吐き気さえもよおしたのは、君一人ではないんだということをね」
アントリーニが、ホールデンに贈ったヴィルヘルム・シュテーケルと云う精神分析学者の言葉も、心に響きます…
「未成熟なるもののしるしとは、大義のために高貴なる死を求めることだ。その一方で、成熟したもののしるしとは、大義のために卑しく生きることを求めることだ」
みな誰しもが通ってきた道を、ホールデンと共に振り返るのもオツなもんです。是非、ご一読を!
江國香織さんの『真昼なのに昏い部屋』は、NHKの『あさイチ』で小説紹介をされているロバート・キャンベルさんに薦められて読んだのだ。
不倫をテーマに扱ってるんですが、登場人物の潔癖さと下町のロケーションと(←我輩の地元ばっかりが登場するので、情景が浮かぶ浮かぶ♪)清潔な文体とで、透明感が溢れてるんです。何故か清々しい読後感。コレを読んだあらゆる世代の方々(男女問わず)と、話がしてみたいです。
とにかく読書はいいもんです。様々な事を教えてくれます。ま、たまには稽古もせなあきまへんがね? (゜ω゜?)
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コメント
この記事、おもしろかったです。他の人がどんな読書をしているのかが興味深いのと、作品そのものより書評や読書案内を読むほうが好きなので。『映画を見ると得をする』という本がちょっと気になりました。
投稿: ホウセンカ | 2010年4月13日 (火) 10時50分